natukusa
ちょいと書きそびれてたこともある&話が逸れるので記事切りました。
>赤松:もしそういうのがあったとして、科学で漫画の構造を分析して
>「ポリコレも含まれていて、必ず当たる漫画」っていうのが、
>もし海外で受けるようになってものすごく金が儲かった場合、
>我々はどう考えるべきか? っていうのはすごく悩んでいるんですよ
意図したものかどうかわかりませんけど、この一文は
現在のアメリカ映画の現状を考える上においても非常に鋭い問題で。
私が思うに、アメリカ映画の特に大手メーカーとは
5・6年ほど前に「我々はどう考えるべきか?」に直面し
そして「儲かるから取り入れるべき」に舵を切ったのだと思います。
「アナと雪の女王」はそれまで長く落ち目だったディズニーのアニメ映画をよみがえらせ、
「ベイマックス」「ズートピア」では、はっきりと現代の人種問題に裏に表に取り組んで
いずれも大ヒットさせたわけで。
ここ10年のアメリカ国内の映画産業は毎年上位がだいたいアメコミ実写映画という状況でしたが
その中でも、女性単独ヒーロー映画「ワンダーウーマン」は公開年のアメリカ興行成績上位に食い込み、
アフリカ系単独ヒーロー映画「ブラックパンサー」は同年公開の「アベンジャーズ:インフィニティウォー」を抑えて
これまたアメリカ興行成績年間1位に躍り出ました。
要するに、はっきりと儲かったんですよねこの路線。
そして「このビッグウェーブに乗るしかない!」と調子こいたディズニーが
アジア系プッシュのつもりで「ムーラン」実写版を作ったら、
ウィグル自治区の問題で国際的にぼこぼこにされたわけで。
ムーラン飛びぬけてヤバい問題に触れてましたが、
これ以外にも「取り組んでるけど逆にダメだろ」に足つっこんでるような映画は
近年まあまああったと思います。今起きていることとは、かつて克服したと思っていた、
「映画の中から偏見や差別を撤廃するために(目的)、複数の肌の出演者を採用する(手段)けど、
話の展開で有色人種すぐ死んで白人ばかりになる(目的の転倒)のダメだろ」
これがまた形を変えて再来してんじゃないかと、ここ数年感じています。
どうしてそこまで儲かるのかと考えれば、
これまでマイナーだとされていたキャラクター性を、現実が覆しつつあるからでしょう。
アメリカでは人口こそ増加傾向ですが、ヨーロッパ系の人口は高齢化&人口比で減っており、
代わりに若いアフリカ系とメキシコ系人種の人口がどんどん増えている。
アメリカ映画におけるキャラクターの人種の変化とは、
単に倫理的な問題以外にも、直球に「客層の変化」を映したものでもあるでしょう。
ちなみに、アメコミ原作映画「ローガン」ではこの人種構造の変化を描いていて、
幼き少女が人をザクザクなます切りにする面白い映画ですよ。
(これも結構な残酷描写のある映画ですね)
売れるから取り入れられたものが、売れなくなったら取り入れられなくなるのも当然の理屈で。
そんなものに倫理的な問題をゆだねてええんかね、ということは自分も考えます。
たぶん発言の意図はそういう話じゃないとは思うんだけど、
まあでも、ポリティカル・コネクトレスっていうとたいそう立派でよい子ちゃんな印象かもしらんが
近年の盛り上がりからいえば「時代のニーズの変化をうまくつかんだやつ」という側面も大いにあるよねと。
軽薄と感じる側面もあるし、しかしそれこそ商業展開する上で逃れがたいファクターじゃないの、じゃあどうする?
そういう話を「漫画と海外市場とポリコレ」というお題で聞きたかったよなーと思ったりしますね。
>赤松:もしそういうのがあったとして、科学で漫画の構造を分析して
>「ポリコレも含まれていて、必ず当たる漫画」っていうのが、
>もし海外で受けるようになってものすごく金が儲かった場合、
>我々はどう考えるべきか? っていうのはすごく悩んでいるんですよ
意図したものかどうかわかりませんけど、この一文は
現在のアメリカ映画の現状を考える上においても非常に鋭い問題で。
私が思うに、アメリカ映画の特に大手メーカーとは
5・6年ほど前に「我々はどう考えるべきか?」に直面し
そして「儲かるから取り入れるべき」に舵を切ったのだと思います。
「アナと雪の女王」はそれまで長く落ち目だったディズニーのアニメ映画をよみがえらせ、
「ベイマックス」「ズートピア」では、はっきりと現代の人種問題に裏に表に取り組んで
いずれも大ヒットさせたわけで。
ここ10年のアメリカ国内の映画産業は毎年上位がだいたいアメコミ実写映画という状況でしたが
その中でも、女性単独ヒーロー映画「ワンダーウーマン」は公開年のアメリカ興行成績上位に食い込み、
アフリカ系単独ヒーロー映画「ブラックパンサー」は同年公開の「アベンジャーズ:インフィニティウォー」を抑えて
これまたアメリカ興行成績年間1位に躍り出ました。
要するに、はっきりと儲かったんですよねこの路線。
そして「このビッグウェーブに乗るしかない!」と調子こいたディズニーが
アジア系プッシュのつもりで「ムーラン」実写版を作ったら、
ウィグル自治区の問題で国際的にぼこぼこにされたわけで。
ムーラン飛びぬけてヤバい問題に触れてましたが、
これ以外にも「取り組んでるけど逆にダメだろ」に足つっこんでるような映画は
近年まあまああったと思います。今起きていることとは、かつて克服したと思っていた、
「映画の中から偏見や差別を撤廃するために(目的)、複数の肌の出演者を採用する(手段)けど、
話の展開で有色人種すぐ死んで白人ばかりになる(目的の転倒)のダメだろ」
これがまた形を変えて再来してんじゃないかと、ここ数年感じています。
どうしてそこまで儲かるのかと考えれば、
これまでマイナーだとされていたキャラクター性を、現実が覆しつつあるからでしょう。
アメリカでは人口こそ増加傾向ですが、ヨーロッパ系の人口は高齢化&人口比で減っており、
代わりに若いアフリカ系とメキシコ系人種の人口がどんどん増えている。
アメリカ映画におけるキャラクターの人種の変化とは、
単に倫理的な問題以外にも、直球に「客層の変化」を映したものでもあるでしょう。
ちなみに、アメコミ原作映画「ローガン」ではこの人種構造の変化を描いていて、
幼き少女が人をザクザクなます切りにする面白い映画ですよ。
(これも結構な残酷描写のある映画ですね)
売れるから取り入れられたものが、売れなくなったら取り入れられなくなるのも当然の理屈で。
そんなものに倫理的な問題をゆだねてええんかね、ということは自分も考えます。
たぶん発言の意図はそういう話じゃないとは思うんだけど、
まあでも、ポリティカル・コネクトレスっていうとたいそう立派でよい子ちゃんな印象かもしらんが
近年の盛り上がりからいえば「時代のニーズの変化をうまくつかんだやつ」という側面も大いにあるよねと。
軽薄と感じる側面もあるし、しかしそれこそ商業展開する上で逃れがたいファクターじゃないの、じゃあどうする?
そういう話を「漫画と海外市場とポリコレ」というお題で聞きたかったよなーと思ったりしますね。