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廉売とする理由が謎。安いからよそが売れない、のではない。人気はゼロサム的なものでないから成り立たないかと。あるものの人気が制限されたらその量が他に流れる、わけでない。単に業界全体が縮小するだけかな。
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id:tick2tack 定価より高値で転売が成立する場合、元の定価は需給の一致する価格よりも安く、それが「廉売」であることは論を待たないと思う。

議論があるとすれば、それが「不当」な廉売かどうか。私は、需給が一致する価格より大幅に安ければ「不当廉売」と考えます。短期的には、「娯楽の世界は、値下げしたって他へ需要が流れるわけでなし」と思われるでしょうが、長期的にはそうとはいえません。

演劇の世界では、宝塚にせよ歌舞伎にせよ劇団四季にせよ、多くの「大手」は価格を上げて需給のバランスを取っています。結果、各々のファン層は「過剰な広がり」を持たないわけです。

するとどうなるか。宝塚に囲い込まれなかった層は、他の何らかの娯楽へ向かうことになります。それが同じ演劇だとは限りません。人によっては、スマホゲームかもしれないし、食べ歩きかもしれない。

その魅力に比して不当に安い価格でサービスを提供する業者がいれば、その業者単体では、(不当廉売をしない場合との相対的な比較において)商売の浮沈に惑わされず気楽にそこそこの儲けを出し続けられるかもしれません。しかしそのとき、必ず周囲で誰かが商売を阻害されており、一国全体の経済は実力よりも縮小してしまいます。

成田空港の着陸料は高くてよい
成田空港の着陸料は高くてよい

発着枠の倍率が高止まりしている成田空港が、着陸料を上げて需給を一致させようとしないせいで、中部空港セントレア(名古屋近郊)や関西空港が割を食い、そしてもちろん成田空港自身も本来得られるはずだった利益を得られずにいる……ということについて書いた記事です。

空港の発着料の事例の方が、私の主張そのものは理解しやすいかもしれません。

成田空港を利用したい人は、高くたって成田を利用したいに決まっています。東京へ用事があるのに、関西空港なんかに降りたらたいへんです。短期的には、そう。

でも、長期的には違うのです。「成田が高い」なら、安い路線は関空やセントレアに集まる。すると「アジアへ向かうならセントレア」みたいな話にもなってくる。国内移動でも、地方都市へ飛ぶならいったん関空を経由する方が安いとか便利だとか、そういう感じになる。

すると、キャパが満杯の羽田や成田では実現できなかった利便性が生じ、航空需要全体が活性化していくことになるのです。そして、空港の魅力が高まることで、じわじわと大阪圏、名古屋圏の魅力も高まっていき、関東への対抗軸へ育っていくことも期待できます。

成田も羽田もこれ以上、滑走路を増やせない。なのに着陸料を「需給の一致する価格」より大幅に安く保ち、日本経済を抑圧しています。「現状でも海外の主要空港より高い」なんてことは、どうだっていいんですね。現状以上に飛行機を降ろす滑走路がないのに価格競争力を高めたって、全然意味がないんです。

むしろ、羽田も成田も市場価格までガーンと値上げすべきなんですね。そうすれば、東京一極集中は、まず航空政策によって、自ずと緩和へ向かいます。

電車賃もそう。通勤ラッシュの電車賃は、混雑率が一定の数値を下回るまで「際限なく」上げるべき。同時に通勤費の支払いを企業に義務付ければ、集中のコストが顕在化し、自ずと人口は分散します。ラッシュ時間帯に社員を通勤させられるのは、バカ高い電車賃を払える生産性の高い企業だけあって、そんな企業は限られているからです。

高くても羽田へ降りたい、成田へ降りたいというのは、東京圏がダンピングして需要を抱えて離さないから。短期的には、値上げで消費者は苦しむでしょうが、長期的には、金のない人(として生産性の低い企業)が運賃を含めた物価の安い地方へ移動する(移動せざるをえなくなる)ことで、「別に羽田とか成田とか、自分には関係ないし。いくら高くてもどうでもいい」となっていくのです。