RASEN-KAIDAN

俊成(毒饅頭)さんのエントリー

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政治

野中広務氏が亡くなられました。晩年に至るまで憲法9条改正に反対していました。しかし小渕内閣で盗聴法や国旗国歌法を推進し、派遣労働の緩和をしたように、政局の安定を第一にするあまり、治安立法や新自由主義を無自覚に推進してしまった部分もあります。小泉内閣の頃に非主流派となり、引退に追い込まれた総裁選挙でも、自ら出馬したり、ハト派の後継者を推すことが出来なかったのは、自民党穏健派の限界とも言えます。

他方、自社さ連立を経験した辻元清美議員が小渕内閣の自自公連立を批判した際、野中氏は『あんたらが連立を離脱したからや』と反論。これを無責任だと言い返すことは簡単ですが、自ら権力を担う力を持ちきれなかったかつての「革新」の弱さにも気付きます。

2002年には鶴瓶と南原の『平成日本のよふけ』に出演。社会的弱者や戦争の犠牲者に対する優しい眼差しには感動した記憶があります。部落の出身であることをカミングアウトして差別と戦ってこられた人です。ハンセン病の訴訟を国の責任を認めて和解するように働きかけたり、松本サリン事件で警察によって冤罪の疑いをかけられた河野義行さんに直接謝罪されたように尊敬に値する行動を多く取られました。御冥福をお祈りします。